藤川勝丸

城戸 関内

登場人物

城戸 関内

城戸 関内

1844-?

幕末維新の蒸気船乗りから福工機械科教師へ

7蒸気船乗りとなる

 嘉永4年(1851)に舟手組に出仕以来、22歳となった慶応2年(1866)に城戸開内は、蒸気船乗りに出仕替えとなった。
 この時期の福岡藩所有の洋式船は、木製帆船1隻と蒸気船の2隻で、和式の手漕船や帆船の時代から蒸気船への転換期であり、純帆船に勝るその有用性や用向きは広まっていた。さらに1隻の導入が図られようとしていこの時、藩最初の蒸気船に乗込む当面の士官や乗組員の養成が喫緊に求められる時期であった。
 城戸が蒸気船乗りとなった年の暮れ12月20日、イギリス艦隊の4隻の蒸気船が長崎港より博多湾に来航して投錨停泊した。
 このような時期に、蒸気船乗りとなったばかりの城戸開内は、大いなる興味を持って一部始終を漏らすことなく見聞き眺め回し、とりわけ蒸気機関とその運転に特段の関心を示したことであろうことは、後に蒸気機械方となったことからうかがえる。
 この時期の、福岡藩所有の洋式船舶は次の3隻の蒸気船と1隻の帆船であった。

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