藤川勝丸

岩崎 徳松

登場人物

岩崎 徳松

岩崎 徳松

1889-1924

中村與資平のもと朝鮮建築界で活躍

2福岡工業学校

 岩崎徳松は、明治22年(1889)10月26日福岡県筑紫郡千代村堅糟(現福岡市博多区堅粕)に父・徳兵衛、母・たつ子の一子として生まれる。千代尋常小学校4年に次いで福岡高等小学校4年を卒業して、14歳7 ヶ月となる明治37年(1904)4月18日、福岡工業学校建築科を受験して合格者29名の首席で入学する。
 工業学校の入学資格は、4 ヶ年修業高等小学校卒業または中学校2年級修業を標準とし、年齢は満14歳年以上満25歳以下であった。この年の建築科の最小年齢は14歳1 ヶ月、最高齢は20歳11 ヶ月で、平均年齢は16歳5 ヶ月、染織、建築、機械、採鉱4科の最高年齢は22歳2 ヶ月であった。
 当時の建築科の専門教科課程、週当たりの時数は、次のようであった。

 この他に、共通専門科目として「工業簿記」「工業経済」各1で、普通科目は、修身、国語漢文、数学、物理学、化学、英語、体操があり建築製図は実習に含まれているが、他科3科は独立科目として機械製図が設けられている。実修内容は、
 1学年:工具練習、仕口、継手、指物、建具
 2学年:寄木、挽物、木地、建築、建築製図
 3学年:彫刻、建築、建築製図、意匠測量
 講義方法は、普通課目については殆んど教科書を用い、他は口述筆記によるものであった。但し、建築学については工学博士・中村達太郎の「建築学階梯」が使用されている。

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