7四先生告別式と惜別会
昭和6年(1931)3月を最後に、今泉、石橋、上野、吉田※ 69の4名の職員が退職をし、新学期となった昭和6年4月7日、学校講堂において4名の告別式が行われた。
これを受けて校友会福岡支部主催により博多商工会議所3階において86名の参加のもと惜別会が催された。理事岡部繁の開会の辞にはじまり、野田俊郎理事長の感謝の辞、校長藤川勝丸会長の挨拶に応えて、上野壯吉が主賓を代表して声涙ともに下る答辞を述べ一同等しく恩師の徳を思い惜別の情頻りであった。宴にはいると卒業生は先を争って、指揮刀で叩かれたこと、割鐘のような声で怒鳴られたこと、物理の試験でしごかれたこと等々旧談を述べた。興を覚えた上野壯吉は、漢詩と和歌を詠じて※ 70応え一同恩師の健康を祝して宴は閉じられた。
この後、70歳の高齢で退職した上野壯吉の老後の一助になればと、野田俊郎校友会理事長が上野先生謝恩発起人一同代表となって、校友会誌上に醵金募集の案内を掲載した。